【中国のEC事情】 日本との関りやAIの活用例などを解説

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そもそもECって何?

ECとAI(人工知能)とはどんな関係が?

中国のEC事情を知りたい

こんな疑問を解消します。

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ECの定義

ECとは「Electrical Commerce」の略であり日本語だと「電子商取引」と訳されます。

OECD(経済協力開発機構)によるECの定義がこちらです↓

物・サービスの売却あるいは購入であり、 企業、世帯、個人、政府、その他公的あるいは私的機関の間で、コンピュータを介したネットワーク上で行われるもの。 物・サービスの注文はこれらのネットワーク上で行われるが、支払いおよび配送はオンラインで行われてもオフラインで行われても構わない。

経済協力開発機構

この定義に従い、この記事ではECの定義を「受発注がコンピュータネットワークシステム上で行われる商取引」とします。

越境ECの定義

越境ECとはその名の通り、「コンピュータネットワークシステム上の国際的な電子商取引」という意味です。

越境ECとはコンピュータネットワークシステム上で行われる商取引であり、特定の国の消費者が自国以外の国で販売者から購入することを指す。商品の受け渡しは直接または郵送を問わない。


欧州委員会ーアンケート調査

ECにおけるAIの活用

2000年代に突入してからAI(人工知能)を活用した技術が急速に発展しました。

その急激な進化の背景にある主要な技術として「ビックデータ」と「ディープラーニング(深層学習)」が挙げられます。

これらのAI技術がどのようにEC市場において活躍しているか、

出品→顧客誘導→顧客対応→受注→物流→アフターケア

の6つのステップに分けて見ていきたいと思います。

1.出品 言語認識・業績予想
活用例) AIがECサイトの購入履歴や在庫数をベースにして、売れ筋商品をピックアップし発注を提案するシステム

2.顧客誘導 画像認識・広告生成
活用例) ファッションアイテムをSNS上にアップするとコーディネートの提案や類似商品を提示するAIサービス

3.顧客対応 自然言語処理・顔認識
活用例) 膨大なメガネのサンプル情報をに基づき、顧客の好みと顔の輪郭を照らし合わせてベストな商品を薦めるシステム

4.受注 音声認識
活用例) アレクサのような対話型の音声認識に対応したAIアシスタントを搭載したスマートスピーカー

5.物流 最適化・ロボット提携
活用例) トラックやドライバーの現在地、道路状況、気象情報などの情報をAIに把握させ、配送効率の最大化を図るシステム

6.アフターケア 自然言語処理
活用例) AIによる顧客の質問に24時間対応できるチャットボットシステム

このようにECにおけるほぼすべての過程においてAI技術が活用されています。

中国の国内EC・越境ECの動向

ECには大きく分けてCtoC-ECBtoC-ECの2種類があります。

つまりメルカリなどの一般消費者間で行われる電子商取引と、Amazonや楽天などの一般消費者を対象にした法人間で行われる電子商取引です。

中国におけるCtoC-ECと言えば、2003年にアリババグループが設立したタオバオ(淘宝网)が有名です。

ただし、タオバオは一般消費者だけでなく法人も出品可能なので完全にCtoC-ECという訳ではありません。

また、近年ではT-mall(天猫)JD.com(京東)などのBtoC-ECが台頭し、BtoC-ECの比率が中国全体で高まっています。

CtoC-ECの比率は2017年時点でEC全体の約40%程度となっており、CtoC-ECの存在感が薄くなりつつあります。

以下の円グラフは iResearch Consulting Group によって算出された中国のBtoC-ECのサイト別市場シェアです。

「天猫(Tmall)」と「京東(JD.com)」だけで全体の80%以上を占めています。

日本とは違い、中国Amazonのシェアは全体のわずか0.8%に留まっています。

中国の越境EC市場規模

以下のグラフは eMarketer による中国における越境EC市場規模を表したものです。 
(単位:10億米ドル)

2017年の越境EC市場規模は1,000億ドルを超え、2016年と比べた対前年比変化率は27.6%となっています。

この増加傾向は2018年以降も続くものとみられています。

その背景には、インターネット人口の増加インターネット浸透率の拡大という要因があると考えられています。

また、以下の表は中国・香港・台湾それぞれの消費者が越境ECで購入経験のある商品/サービスを表したものです。(出所: MasterCard, “Online Shipping Survey 2016 Asia Pacific” )

中国は化粧品を最も購入しているのに対して、香港と台湾は衣類・アクセサリーに最もお金を使っている点も面白い発見です。

さらに香港と台湾はホテル予約・航空券予約をする際に越境ECをよく利用するのに対して、中国では全体の7.9%とそれほどではありません。

こうしてみると香港と台湾は嗜好性が似ていると考えられるかもしれません。

中国越境ECサイトにおける日本製品

最後に中国においてどのような日本製品が売れているか見てみましょう。

以下の図表は百度(Baidu)によって行われた中国の越境ECサイトで直近1年以内に購入した・購入したい日本製品に関する調査レポートです。

中国人が日本から実際に購入した日本製品として、第1位が「化粧品(57.2%)」、第2位が「日用品(35.0%)」、第3位が「食品(26.8%)」と続きます。

こうして見ると、「美を追求する姿勢」、「機能性とデザイン性」、「安全の徹底」など日本が強みとするこだわりが反映された製品が最も売れていると考えてよさそうです。

おわりに

いかがだったでしょうか。

今回は中国のEC市場についてまとめてみました。

補足として以下に今回の記事に関する例文をいくつか載せておきます。

「電子商取引(EC)」

电子商务(Diànzǐ shāngwù

「どうすればタオバオで安く買い物できるか知りたい」

我想知道怎样在淘宝上买到便宜的东西(Wǒ xiǎng zhīdào zěnyàng zài táobǎo shàng mǎi dào piányí de dōngxī )」

こちらの記事では今中国で注目のIT企業についてまとめてあるのでよかったらチェックしてみてください↓

それではまた♪

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