
中国留学ってどんな感じ?
何から始めればいいの?
留学後は?
こういった疑問に答えます。
中国留学基本情報

入学は9月または2月
中国の大学は一般的に9月の秋入学、または2月の春入学の2種類あります。
大学が入学許可書を出し始める時期は大体3か月前なので、入学申請はそれよりも前にする必要があります。
目安の入学申請時期は秋入学の場合3月~5月、春入学の場合は10月~11月です。
もちろん大学によって応募時期は異なるので各大学のHPで確認することをお勧めします。
↓は秋入学で1年間の中国留学の想定スケジュールです
4月頃 | 入学申請 |
6月頃 | 入学許可 |
9月 | 留学開始 入寮手続き 各種手続き クラス分けテスト 前期授業開始 |
1月下旬 | 前期終了 |
2月上旬 | 後期授業開始 |
7月 | 後期・留学終了 |
語学留学と正規留学
中国留学も大きく分けて中国語を学ぶ語学留学と、現地の学生とともに学ぶ正規留学があります。
語学留学の場合、現時点での語学能力は問われないのでHSKなどの検定試験の受験は必要ありません。
正規留学の場合は一般的にHSKの受験が必要です。プログラムによっては1年間の語学留学の後、4年制の大学に入学することもできます。
正規留学はHSKの受験以外にも奨学金・留学ビザの申請などやることがけっこう多いので出来れば余裕をもって留学の1年前から準備を始めたいところです。
語学留学 | 正規留学 | |
期間 | 1か月~1年 | 1,2年の学習期間+4年 |
費用 | 30万~100万 | 年間100万~200万 |
入学資格 | 高校卒業以上 | 高校卒業以上 |
ビザ | X2ビザ(180日以内) X1ビザ (180日以上) | X1ビザ |
準備 | 遅くとも入学3か月前 | 遅くとも7,8か月前 ( HSK受験や奨学金を考慮) |
HSKとは
HSKとは中国語で汉语水平考试(Hànyǔ shuǐpíng kǎoshì)といい頭文字を取って通称HSKと呼ばれます。
HSKは中国政府の教育部が中国語を母国語としない人のために設けた、中国語の能力を測る国家試験です。
級は1級から6級まであり、1級が一番易しく、6級が最も難しいです。
大体の目安としてHSK5級で6割の点数である180点以上を取れれば北京大学や清華大学などのトップ大学のスコア基準を満たすことができます。
主要大学で要求されるHSKのスコアを知りたい方はこちら↓
留学計画と入学申請

留学の目的を明確に
中国留学を計画するにあたって一番最初にすべきことは留学の目的・目標を明確化することです。
これを疎かにしてしまうとせっかく留学したにもかかわらず「こんなはずじゃなかったのに...」「留学して何がしたかったんだろう...」という気持ちが出てきて後悔することになります。
「HSK6級に合格する力を付ける!」「中国人の彼氏・彼女を作る!」でもなんでもいいので自分がこうなりたいという理想像をしっかり持ちましょう。
その理想像を実現する、あるいは近づける目標や目的を持つとモチベーションも上がるだろうし、つらいことがあっても乗り越えられると思います。
情報収集
留学の目的・目標が明確になったら、その目的を達成するために適した大学・プログラムに関する情報収集をします。
このときに当たり前ですがテキトーに決めてはいけません。
自分に合ってない大学を選んでしまうと、勉強に対するやる気を失ったり、学校を変えたいと思ったりして留学成功からどんどん遠ざかってしまいます。
なので情報取集には留学計画の中で一番時間を割くべきです。
各大学のHPはもちろんのこと、今通っている大学の留学課、留学エージェント、留学体験ブログなどあらゆる方面からの情報を集めて自分の目標を達成する上で最も適した大学を探し出しましょう。
人によって大学選びのポイントは様々だと思いますが、↓に留学の際に考慮すべきポイントをまとめました。
~大学選びの際のポイント~
<前提>
・入学資格は満たせるか?
・費用は賄えるか?
<考慮すべきポイント>
・プログラムの内容(語学レベル、期間、クラス規模、講師のレベルなど)
・学校の規模(学生数、知名度、留学生の数など)
・学校の立地(都心へのアクセスなど)
・寮の設備(1人部屋はあるのか、お風呂やトイレは共用か、食事サービスなど)
・留学生への対応(留学生に理解があるか、サポートは充実しているかなど)
入学申請と健康診断
STEP1 資料請求
情報収集を元に、行きたい大学や興味のある大学が決まったら、HPに行ってその大学に関する資料や募集要項を請求します。
大学に関する資料や募集要項はHP上でダウンロードすることももちろんできますが、より詳細な資料や学校案内などの原本が欲しい場合にはメールや手紙で請求する必要があります。
STEP2 入学申請表記入
大学にもよりますが現在はネット上で入学申請表の記入、各種書類を合わせてオンライン上にアップロードするのが主流です。
大抵の場合はアカウント作成→申請表記入→申請表アップロード→申請の結果待ちというプロセスを踏むと思います。
「〇〇大学 网上申请」(※网上申请→オンライン申請 )
と入力すれば入学申請ページをすぐ見つけられると思います。
STEP 3 入学申請書類の送付
留学エージェント等を利用しない限り入学申請書類の送付は自分で行う必要があります
必要書類は以下のようなものです↓
- 在学証明書または卒業証明書
- 成績証明書
- 健康診断書のコピー
- パスポートのコピー
- HSKの証書のコピー
- 推薦書
※↑はあくまで例ですので送付の際は必ず大学に申請書類の確認をしてください
STEP 4 健康診断
半年以上の留学をする場合、ビザ申請時に健康診断書の提出が義務付けられています。
健康診断書は大学もしくは中国大使館のHPからダウンロードすることができます。
病院選びの際のポイントとして検査結果を中国語または英語の表記ができるかどうかを確認してください。
健康診断は保険の適応対象外なので1~2万程度の費用が掛かります。
費用を無駄にしないためには国公立病院などちゃんとしたところで受診しましょう。
STEP 5 入学許可
晴れて入学許可が下りてもまだ安心することは出来ません。
まずは贈られてきた入学通知書に指名・住所・生年月日など間違いがないか確認しましょう。
間違いがあるとビザ申請時に留学が認められないケースもあるので十分に注意してください。
留学準備

パスポートとビザ
留学先が決定したらまずはパスポートとビザの準備が必要です。
パスポートをまだ持っていない方はすぐに発給の申請をしましょう。
すでに持っている方も留学が終わる時期がパスポートの有効期限内であるかどうか忘れずにチェックしましょう。
パスポートの申請の際の基本書類は以下の5点です
- 一般旅券発給申請書
- 戸籍抄本または戸籍謄本
- 住民票の写し
- パスポート用の写真
- 本人確認のための書類
※未成年者の場合は申請書の「法定代理人署名」のらんに親権者もしくは後見人の署名が必要です。
そしてパスポートだけでなくビザの申請も必要です。
留学期間が180日以内であれば短期留学ビザであるX2ビザ、180日であれば長期留学ビザであるX1ビザの取得を目指します。
※ちなみにビザの券面の期限内(通常ビザ取得から3か月)に渡航しないと失効してしまいます→つまりビザの取得は早すぎてはいけません。
ビザ申請時に必要な書類は以下の通りです。
- 入学許可証の原本とコピー
- JW202(外国留学人員来華査証申請表)の原本とコピー(留学期間が7か月以上の方のみ)
- パスポートの原本と顔写真ページのコピー
- 証明写真
- ビザ申請表
- 誓約書
航空券の購入
ビザ申請の許可が下りたら航空券を購入します。
中国に留学する場合、アメリカやヨーロッパと違い近場なので、留学前のわずかな時間内の購入時期にの違いによる価格の変動は少ないかもしれません。
少しでも安く済ませたい方はLLCなどの格安航空会社を利用するといいでしょう。
フライト時間も3~4時間なので十分我慢できる範囲内だと思います。
あとは初めての中国で不安だという方は昼間到着のフライトがいいかもしれません。
保険加入
現在は中国政府は各大学に留学生には中国の保険に加入させよという通達を出しています。
ですが必ずしもすべての大学が強制しているわけではありません。
大学側の保険に対する対応は以下の3つです。
- 保険加入義務なし
- 保険加入義務あり
- 中国の保険加入義務あり
自分が行きたい大学がどのようなシステムを採っているか必ず確認しましょう。
とはいっても中国は衛生状態が良くないところも多く、夏は食中毒・赤痢・腸チフスなどの伝染病、冬はノロウィルスなどの病気にかかる可能性は低くはないです。
さらに、最近は改善したニュースも聞きますがやはり大気汚染は日本に比べると深刻です。
なので、万が一のために留学生の多くは少々値は張ってもプランが充実している日本の海外傷害保険に加入しています。
持ち物リスト
以下に持ち物リストを記載しておきます↓
※あくまで参考にしてください(^^)/
現地で買えるものも多いので「日本のものじゃなきゃいや!」というこだわりがないものはあまり持って行かないほうがいいでしょう。
<重要度:高>
・パスポート
・入学許可書類
・海外傷害保険証
・航空券
・クレジットカード
・各種証明書
・変圧器・アダプター
・ノートパソコン
・薬類
<重要度:中>
・衣類
・化粧品
・コンタクトなどのケア用品
・爪切り
・日中電子辞書
・履歴書(日中英あると好ましい)
<重要度:低>
・生理用品
・スーツ・革靴
・洗面用具
・日本食
・ガイドブック
現地での生活

寮生活または郊外アパート
中国の大学はほとんどが全寮制です。
そしてキャンパス内には外国人専用の居住施設が用意されています。
留学初期は大体の大学が大学寮に住むことを義務付けています。
寮費は年間15000元~25000元(1元=約16円)が相場で1人部屋か2人部屋かによっても値段は大きく変わってきます。
大学寮がキャンパスとは遠かったり、学校と離れて快適に過ごしたい場合は郊外アパートに住むのもいいかもしれません。
郊外アパートだと家賃は若干高いかもしれませんがそれでも高くて月3000元ほどです。
快適に過ごせるだけでなく家賃交渉力やトラブル対処能力などを身に付けられます。
携帯電話とインターネット
携帯電話についてですが格安カードがおすすめです。
なぜなら中国の電話番号を手に入れられるからです。
今の中国はWechatPayやAlipayなどのスマホアプリで支払ったりと、携帯でいろんなことができます。
その際に中国の電話番号があるととても便利です。
中国の大手携帯電話会社で有名な会社は以下の3社です。
- 中国移動(China Mobile)
- 中国聯通(China Unicom)
- 中国電信(China Telecom)
一番通信の質が良く、ユーザーが多いのは中国移動ですが、都市部だとユーザーが多すぎてかえって通信が悪くなるといううわさもあります。
時期や地域によっても料金プランも変わってくるので、よく比較・検討をして自分の留学先に合った携帯会社を見つけましょう。
インターネットについてですが中国はグレートファイアウォールという中国政府による検閲により普段日本で利用しているサービスがほとんど使えません。
以下使えないサービスの例
- Google検索
- Gmail
- Yahoo検索
- LINE
これらのサービスを中国国内でも使いたい場合はVPN(バーチャル・プライベート・ネットワーク)というネットワークを構築する必要があります。
有料ですがExpressVPNやUCSSなど様々な種類のVPNがあります。
有料と言っても月々1000円程度です。
無料のものもありますが問題が生じる可能性を考えると無料VPNには手を出さないほうがよさそうです。

食生活
中国のほぼすべての大学にちゃんと食堂はあります。
多くの留学生がキャンパス内の食堂を利用しています。
チャーハンや焼きそばのように一品だけなら約5元、ご飯におかずを2,3品加えるくらいなら約10元ととっても安いです。
注文っ方法もどの大学も大体同じで、トレ-にご飯や好きなおかずをよそってもらい、お金がチャージされたカードをスキャンすることによって支払いができます。
羊肉串、鶏のスープ、トマトと卵の炒め物、冷麺、油淋鶏などの中華料理が豊富にそろっています。
日本人留学生の口コミによると、「味はいいけど脂っこい」「気づいたらどんどん太っていた」などの声があるのでたまには日本食レストランに行ったり自炊するなどして体調管理をしたほうがよさそうです。
買い物
留学生の多くはスーパー、市場、都市部だとコンビニ、などで買い物をする機会が多いです。
中国のスーパーの特徴として万引き防止対策に力を入れていて、店舗の入り口で手荷物の大きさによっては係員にコインロッカーあるいは手荷物預かり所に置いてくるように指示されます。
システムは様々で以下のようなタイプがあります↓
- コインを入れて返却されるタイプ
- 暗証番号を入れるタイプ
- カギをかけるタイプ
- 係員から番号札を渡されるタイプ
などです。
もう一つの大きな特徴として中国のスーパーは量り売りを採用しています。つまり買う量によって値段が変わってきます。
自分が書いたい量を自由に調節できるので最初は慣れないかもしれませんが次第に便利に感じられると思います。
スーパー以外にも中国には食材はもちろんのこと、雑貨、衣類、植物などを販売する市場が至る所に存在します。
市場では価格表示がないことも多く、値段交渉するのが普通です。
「値段交渉するなんて怖い...」という方もいるかもしれませんが中国の文化を体験できますし、やってみると意外と面白いかもしれません。
ちなみに都市部だとコンビニが多数存在し、セブンイレブン(7-11)・ローソン(罗森)・ファミリーマート(全家)などが主流です。
日本の食べ物を軽く食べたいなんてときにとても重宝します。
留学後の進路

中国留学後は大まかに分けると中国または日本で働くの2つに分けることができると思います。
中国ではたらく
~現地採用~
日系の人材会社もしくは現地の人材会社に登録し求人を紹介してもらいます。
求人の多くが中国に進出している日系企業です。そして面接時にはやはりビジネス実務経験者が有利です。
ですがビジネスの経験がなくても中国語が話せる日本人はそれほど多くはないので日中バイリンガル人材を欲しがっている企業はたくさんあります。
日中バイリンガル求人について知りたい方はこちら↓
~インターンシップ~
現地でインターンシップを経験するのも非常におススメです。現地でのビジネス実務を経験できるうえ、中国で働くことが自分に合っているかどうかを知ることができます。
注意したいポイントとしてインターンシップが終わってから職を探すとなると滞在先やビザの期限など問題が発生しやすいので、インターンシップ期間中でも少しずつ行動することが大事です。
~起業~
「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター調査」によると日本の100人あたりの起業家数は3.8人。これに対し中国は10.3人と中国では今起業がブームとなっています。
日本人が起業する場合、最も多いパターンとして日本ですでに確立されているビジネスモデルを中国で展開するというパターンです。
個人では資金面や情報面などで企業が難しい場合は現地の人とパートナー契約を結ぶのもいいと思います。
ただ、日本人と中国人では同じアジアの国でも交渉方法やビジネスに対する考え方が全く異なる場合もあるので、パートナー選びの際は盤石な信頼関係を結ぶことが重要です。
日本で働く
~中国語を活かせる企業に就職~
現在は大企業だけでなく、中小企業も中国ビジネスを展開しているところが多いです。
グローバルな時代なので中国ビジネスを行っていない、または考えていない企業を見つけるほうが逆に難しいかもしれません。
企業のHPなどで中国展開をしているかどうか確認してみましょう。
大企業だと人材配置の決定に時間がかかったり希望が通らなかったりするのでどうしても中国語を活かしたい方は中小企業に目を向けてみるといいかもしれません。
~中国語のスペシャリストとして働く~
そのほかにも中国語のスペシャリストとしてはたらくという選択肢もあります。
- 中国語講師
- 通訳者
- 翻訳家
などの職業があると思います。
最近だとバイリンガールのちかさんみたいにYouTubeで発信という手もあります。
経済的な中国の台頭により中国語の需要が徐々に増してきています。
Facebook創始者のマーク・ザッカーバーグが娘に中国語を学ばせているのも有名な話です。
そんな時代の流れに乗って中国語のスペシャリストとして働くのも非常にアリだと思います。
おわりに
いかがだったでしょうか。
今回は中国留学の大体の流れについてまとめてみました。
こちらの記事では現地で使えそうなフレーズを100個以上を一覧でまとめてあるのでよかったらチェックしてみてください↓
それではまた♪
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